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エクセレントスクエア1F

2025年7月14日 武蔵野市歯科医師会の学術講演会

「がんに関わる歯科医療 〜地域で支えるがん患者の口腔ケア〜」

日時:2025年7月14日(月)
会場:武蔵野市歯科医師会 会場/WEB配信(ハイブリッド形式)

武蔵野市歯科医師会の学術講演会にて、「がんに関わる歯科医療」をテーマに、会場とオンラインのハイブリッド形式で講演の機会を頂戴しました。がん患者さんへの歯科的支援は、日常臨床の中ではまだ触れる機会が少ない分野ですが、医科歯科連携や地域包括ケアの観点から、今後ますます重要性が高まるテーマです。

講演の前半では、がん医療の基礎知識として以下の内容を整理し、歯科医療者が理解しておくべき背景を解説しました。
・自己紹介とこれまでの活動紹介
・最新のがん統計と罹患動向
・ステージ分類(ステージング)の基本
・主な治療法(手術・化学療法・放射線治療など)と治療成績

後半では、実際の臨床症例をもとに、歯科がどのようにがん医療に関わり、治療の質や患者さんの生活の質(QOL)を支えていくかを具体的に紹介しました。
取り上げた主な症例は次の通りです。
・がんの症例(2例)
・進行胆管がん患者さんへの歯科治療支援
・終末期がん患者さんへの訪問歯科診療
これらの症例を通じて、がん治療中の口腔環境の変化や、口腔機能維持の重要性、他職種との情報共有のあり方について実践的に解説しました。
講演の後半では、臨床現場でよく寄せられる疑問を「15のQ&A形式」で整理し、一般臨床でも役立つ具体的な判断のポイントを紹介しました。

主なテーマとしては
・初診時にどのような問診を行うべきか
・がんを疑う患者さんの訴えの特徴
・視診・触診で見逃してはならない所見
・経過観察の限界と紹介のタイミング
・鑑別が難しい口腔病変へのアプローチ
・白板症をどう見極めるか
・既往歴(がん歴)聴取の意義
・進行度の把握と歯科治療の優先順位
…ほか、計15項目を具体的に取り上げました。

参加者からは
「紹介状の書き方を通して、医科歯科連携の実際が理解できた」
「患者さんの“支え方”という視点を改めて考えさせられた」
「開業医として、主治医とどのように連携すればよいか、より詳しく知りたい」
「専門的な内容が多く、今後もう少し基礎的なテーマも聞いてみたい」
といったご意見をいただきました。

がん医療と歯科医療の関わりは、まだ十分に浸透していない領域です。
一見“専門的すぎる”と感じられる内容もありますが、その深さこそが歯科医療の可能性を広げる鍵であり、学び続ける価値のある分野だと感じています。
今後も、医科と歯科の垣根を越え、地域で患者さんを支えるための橋渡し役として、医療連携を推進してまいります。