会場:一橋講堂(東京都千代田区一ツ橋2丁目1番2号)
日時:2024年4月27日(土)・28日(日)
遠方より末期がんの患者さんが、東京近郊のテーマパークへの“最後の家族旅行”を強く希望されていました。
私たちはホテルへ往診し、口腔ケアを通じて食事や会話を楽しめるようサポートを行いました。患者さんは「もう一度家族と旅行がしたい」と前向きな気持ちを取り戻され、その後、再びご家族と東京への旅行を実現されました。
この発表では、単なる口腔清掃にとどまらず、患者さんの「生きる力」を支える歯科の可能性について報告しました。
症例そのものが非常に感動的であり、会場では多くの方が涙を流され、発表後には自然と大きな拍手が起こりました。
座長の出雲病院・緩和ケア科 外科部長からは、
「医科に精通している先生だからこそできた対応なのか、一般の歯科医師にも可能なのか」という質問が寄せられました。さらに、
「医科の立場からも、歯科の先生に具体的な依頼をすることが大切です。『がん患者はがんで死なない』という言葉があるように、口腔の汚れによる肺炎を防ぐことができれば生命予後が変わります。ぜひ歯科の先生方を頼ってほしい」
というコメントをいただきました。
この講演を通じて、会場にいらした歯科医師・歯科衛生士の皆さんに、歯科が果たすことのできる社会的・医療的役割の広がりを実感していただけたのではないかと思います。
今後も私たちは、口腔ケアを通じて患者さんの「人生の質」に寄り添う歯科医療を追求してまいります。

